高野木工は、家具の街で有名な大川市にあるメーカーだ。
80年を超える歴史あるメーカーの始まりは桐箪笥づくり。
ご家族の暮らしとともに歩んできた高野木工の家具には、どこか温かみがある。

それは、素材へのこだわりかもしれない。
ホワイトオークに、ウォールナット、アルダーに無垢材…天然木にある経年変化を楽しむためのデザインと素材の良さ、しかもそれを手による加工で創り上げている。

「無垢材の個体それぞれの特徴を活かすところに、高野木工のこだわりがあります。
異なる個体に対して、多くの実績をもつ職人が精密な加工をする。
最近は素材そのものの価格が高騰していますが、
価格を抑えるための代替を使用する予定はありません。」

ものづくりへの熱い想いを持って答えてくれたのは、商品開発の堤さん。

高野木工のデザインは、シンプルで飽きのこない、それでいて普遍的なデザインだ。
そして、そのデザインは最先端の機械と長年の経験を持つ家具職人の技術に支えられている。

高野木工のロゴデザインにもなっている「バルーン リビングテーブル」は、高野木工の家具の中でも特徴的な商品だ。
丸みを帯びたサイズ違いの天板が連なり、生活シーンや人数に応じてテーブルの天板をスライドさせサイズを自由に変えることができる。
デザイン性と機能性を兼ね備えたテーブルだ。

「私たちの家具は、商品単体での意匠性や機能にも自信はありますが、やはりトータルコーディネートされることを意識しての提案を重視しています。
そのため、どのように使われるのか、を想像しての商品製作を主としています。」

企画、デザイン、製造。家具がつくられる工程のすべてを自社でできる強みを武器に高野木工は家具のトータル提案を可能にしている。

社員から伝わるのは、ものづくりへのこだわりと情熱だった。
より長く使われ、愛される家具を追求する姿勢だった。

「次につくる家具も、きっと自分が欲しいと思える家具です。
それでなければつくる気もしないでしょう。」

大川＿高野木工。
家具づくりの原点をぶらさずに持つ企業を、私たちはまた一つ知った。

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